登記簿では判断のつかない土地所有者の特定です。この1年間で、3件の調査を依頼しました。

測量会社の業務のひとつに、土地の境界を決める「境界確定」があります。土地所有者がわからなくても、測量そのものはできますが、境界確定は土地の所有者同士の合意がなければ、確定できません。

この場合、隣地の所有者同士で境界に合意が取れていれば問題は起こらないのでしょうが、必ずしも合意が取れているとは限りません。また、杭やプレート標など、境界表示物があっても何らかの理由により、ズレてしまっていることもあります。ですから、土地売買のときにも境界確定を求められる事があります。

また、最近は、隣地が空き家で所有者の行方がわからないということも増えています。特に遠方の場合、「空振り」を繰り返すと、時間が膨大にかかってしまいます。

いいえ。ほとんどの土地家屋調査士のアタマの中には、人探しの専門家である探偵にお願いするという発想はありません。
先日も、同業者と会食したときにその話題が出ましたが、私が、「調査権[職務上請求書(戸籍謄本・住民票の写し等職務上請求書)]をもってしても、探しきれないものについては、探偵さんにお願いしてるよ」というと、「その手があったか！」というくらい、どの経営者も驚いていました。そもそも、測量会社の経営者は、「探偵に調査依頼する」という発想自体、持ち合わせていません。

なぜなら、おそらく全体の99%は、自己解決できるから。国家資格である土地家屋調査士には、戸籍や住民票の調査権が認められています。ですから、戸籍や住民票を調べていけば、調査することはできます。そのため、依頼するという発想が出てこないのだと思います。
しかし、残りの1%が難しい。私たちの調査権をもってしても、探すことができない、あるいは、かなりの時間がかかってしまうケースがあります。

次の2つのケースです。

1. 住民票所在地に居住していない場合
2. 戸籍を移動後5年以上経過した場合(住民票や戸籍の附票の保存期間は転籍後5年)

また、この2つを調べるのは、時間と労力、そして専門性が必要です。

人探しをしてもらおうと思ったときに、まずアタマに浮かんだのが探偵さん。そこで、周囲の知人に「知り合いの探偵を紹介してくれないか？」と相談したところ、不動産会社の経営者が、渚探偵事務所の今井さんを紹介してくれました。

3件のうち1件は、1週間もかかりませんでしたし、残りの2件は2~3週間ほどですから、早かったと思います。費用も割安。着手金15万円と成功報酬10万円の計25万円でしたから。 おかげで、私どもも調査が進み立会交渉に入れましたし、お客様もスムースに売買できましたので、大変喜ばれていらっしゃいました。

私どもも自社で調査をすることがありますのでわかりますが、住民票を追っていくと、場合によっては移動が広範囲になることがあります。今回の1つもかなりの広範囲で、しかも特殊な場所だったこともあって、今井さんは相当ご苦労されたのではないかと思いますが、しっかりと人物を特定してくださいました。ありがとうございます。お客様も大満足。たいへん感謝されていました。

難しい所有者探しの調査は、人探しのプロである探偵に依頼することをお勧めしますね。
調査権がありますから、調査に行き詰まる割合は低いですが、私の感覚では、調査権を行使しても、発見できない案件は全体の1%程度だと思います。そのような場合は、餅は餅屋というように、調査は探偵に依頼することをおすすめします。
当社も継続的に渚探偵事務所へ調査を依頼するつもりです。 ぜひ、今後とも、よろしくお願いします。