不動産業を営む依頼人は横浜市内でまとめたい区域があり、現在、70代のおじいちゃんが独居する自宅を売却して貰えるよう交渉(いわゆる地上げ交渉である)をしたいと思っている。

自宅は築40年以上が経過しており、相手方にとっても悪い話ではないかもしれない。

しかしながら、そこに住む70代男性は近所でも有名な気難しい老人で訪問しても趣旨すら聞いてもらえない状況だという。

近隣に聞き込んだところ、妻は先立ち、娘1人は大阪に嫁ぎ、盆暮れに顔を出す程度で1人息子は月に1度くらいの割合で孫を連れて訪れているらしい。

そこで、売却のお願いを聞いてもらうため、息子の自宅を探してみたが川崎の方に住んでいるという話は聞けたものの、見つけることが出来ず、依頼に至った。

渚探偵事務所ではこうした不動産業者から土地の売却交渉のキーマンや相続人の人探しは比較的多く、探している人も故意に逃げているわけではないので、短期間で見つかる事が殆どだ。

本件も程なくして、息子の住所が大田区内で判明。妻と未就学の男児の3人家族で、都内の建材メーカーに勤めている事まで調べ終了した。

後日、依頼人は息子さんと接触し、前向きな対応を得たため間に入ってもらう形で交渉をスタートしたという。