今回の依頼人である駒野さんの相談内容は30年以上前に別れた妻、一人息子の行方と生活状況などを調べてほしいとの事だった。

現時点で分かっているのは、妻、息子の名前、30年前に別れた時の住所だけだという。

駒野さんは若くして、川崎市内で水道工事の会社を興し、従業員10名ほどの会社を順調に経営していた。

40代に差し掛かる頃、知人の連帯保証人になった事がきっかけで、ほぼ全財産と仕事を失った。

そんな時期に夫婦関係も破綻し、妻は逃げるように息子を連れて出ていったきりだという。

駒野さんは、自宅兼事務所に出入していた業者の若い男と不倫関係になって出て行ったと思っているようで、今頃その男と一緒なんだろうとも付け加えた。

ちなみに駒野さん自身は現在、年金暮らしで元妻や息子に経済的援助をするつもりも、お願いするつもりもないという。

ただ、別れた家族がどうしているか、気になり、長らく出入していたヘルパーさんに相談した所、知人の紹介を通じて渚探偵事務所を知り、相談に至ったという。

約10日間の調査の末、別れた妻(67歳)と息子(33歳)は川崎市内の県営住宅に2人で居住している事が判明した。

近隣には夫について、「死別」したと言及しているようである。

妻は週日の午前中は2駅隣の駅ビルの清掃の仕事に従事し、休日は近隣の地域センター主催の教室に通う姿が多く見られ、質素で堅実な生活を送っているという。

息子は10年程パチンコ店でアルバイトをしていたようだが、2年程前に退職し、現在はデリバリーヘルス(派遣型風俗)の送迎運転手をしている。

2人の詳細の生活状況と撮影資料(写真、ビデオ)を提出し、調査を終了した。